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企業内弁護士は10年で3倍に。多様化する法務部門の役割
国際貿易に関わるあらゆる業務を自動化し、リスクを大きく軽減
最先端の半導体材料で世界トップレベルのシェアを誇る機能性化学メーカー・株式会社レゾナックが貿易コンプライアンスの業務効率化およびガバナンスの強化の両方を達成するべく、トムソン・ロイターの国際貿易管理システムソリューション「ONESOURCE Global Trade」の導入を決め、2025年中の稼働開始に向けて準備を進めている。グローバル貿易コンプライアンスは、地政学的な緊張の高まりの影響を大きく受け、米国をはじめ各国が規制を強化している。さらに各国が独自の法令をさだめるなど大きな変化が起こっており、これまでのやり方では対応が困難になっている。とりわけ半導体産業は、複雑なサプライチェーンがあること、安全保障貿易管理上の観点による情報管理、輸出入規制が拡大するなど対処すべき課題が山積している。レゾナック社がトムソン・ロイターのソリューションを導入する理由や背景、そのサービスの強みや利点について両社の担当者から話を聞いた。株式会社レゾナック 法務部 安全保障輸出管理グループグループリーダー 前川 麦 様プロフェッショナル 藤井 真二郎 様プロフェッショナル 村上 真人 様トムソン・ロイター株式会社シニアビジネスディベロップメントマネージャー 高野 一生ソリューションコンサルタント 広瀬 葉介
広瀬:ONESOURCE Global Tradeは、サプライチェーン上のコンプライアンスに貢献する総合プラットフォーム型ソリューション(SaaS)です。地政学的リスクの上昇やサステナビリティ要求の高まりに応じて発生する課題に対し、多様なモジュールの中から最適なサービスをご提供します。例えば、グローバル法規制コンテンツ、貿易属性情報を付加した輸出入品目データベース、懸念取引先/調達先のスクリーニング、引合-出荷-納入までの輸出入管理、HSコード管理、FTA管理、人権デューディリジェンスといったグローバル貿易コンプライアンスに関わる様々な業務に対応が可能です。ONESOURCE Global Tradeをご活用いただくことで、主に次のようなメリットが期待でき、貿易コンプライアンスに関わるリスクを大きく軽減することができます。
• 貿易コンプライアンス業務を高度に自動化することで、正確性を維持しつつ人手を大幅に削減
• 貿易コンプライアンスに関わる各種情報や審査ロジックを一元化することにより、国内外グループ全体で安全かつコスト削減された貿易取引を実行
高野:ONESOURCE Global Tradeは、単なるITプラットフォームではありません。「グローバル法規制コンテンツ」×「ITプラットフォーム」を一体として組み合わせた価値をお届けできる、他にあまり類をみないユニークなITサービスです。また、ハード面(しくみ)だけでなくソフト面(組織や要員のスキル、経験値)も充実しています。ソリューションの導入要員は、貿易コンプライアンスにおけるグローバルの法規制の状況、ユーザの現状、ありたい姿、それに対してどのようなシステムが受け入れられるかを熟知しています。それだけでなく、日本に特化した業務のあり方や文化も把握しているため、日本のお客様が求めているような日本本社を核にして海外拠点の情報や審査を見える化し、効率的に管理するグローバル・トレード・マネジメントの実現をご支援することが可能です。また多くの実績も積み重ねてきています。
―まずは、トムソン・ロイターのONESOURCE Global Tradeの機能や特徴について教えてください。
豊富なナレッジ・過去案件の活用で、より効率的な人材育成を実現
トムソン・ロイター株式会社
シニアビジネスディベロップメントマネージャー 高野 一生
新時代の貿易リスク対策に必要なテクノロジー活用
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教材としてナレッジや過去案件をデータベース化しておくことは、やる気のある若手人材を採用・教育するために不可欠な要素
ビジネスの変化や、会社の成長、組織の変更に沿った形でカスタマイズや更新がしやすいソリューションを導入できるかどうかがカギ
第1部
トムソン・ロイター株式会社
ソリューションコンサルタント 広瀬 葉介
―他のソリューションと比べてONESOURCE Global Tradeには、どのような強みがありますか?
高野:まずは、先ほども触れた「グローバル法規制コンテンツ」の網羅性・鮮度が非常に優れている点です。「網羅性」については、210以上の国や地域の輸出入制度情報をカバーしています。「鮮度」については、グローバルで約200人の専門スタッフが365日体制で世界の法改正情報をモニタリングしています。例えば、懸念取引先スクリーニングでは、モニタリング対象としている750以上の公的制裁リストは、各国政府等によってほぼ毎日何かしらの更新がされています。この更新にONESOURCE Global Tradeは毎日追随をしており、システムがもつ「グローバル法規制コンテンツ」へ随時反映されます。これにより広範かつ鮮度の高いコンテンツを生かしたスクリーニングは自動化され、日々の定期実行、引合/出荷のイベント時の実行により、二重・三重のセーフティが実現できます。また、ライセンス利用体系はユーザ課金ではないので、国内外拠点でユーザが増えれば増えるほどお得にもなります。このほか、取引審査機能でも、日本の安全保障貿易管理の枠組みを超えた多様なコンプライアンスチェックをシステムに仕込むことができます。これらの特徴が評価され、グローバルでは1000社以上のお客さまに導入をいただき、日本でもおかげさまで利用者数が急増しています。
2つの大きな課題を同時に解決に導くトムソン・ロイターのONESOURCE Global Trade
―株式会社レゾナックでは、このほどONESOURCE Global Tradeの導入を決定しました。背景にはどのような課題があったのでしょうか?
前川:レゾナックは2023年1月に昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が統合して誕生しました。分子設計まで遡ることができる「素材」の会社である昭和電工と、素材を使って機能を生み出す「材料」の会社である日立化成。両社の技術を受け継ぐレゾナックは、素材を機能性に優れた材料にできる世界でも稀有な企業であり、特に半導体分野においては川上から川下まで長いサプライチェーンを有し、後工程ではグローバルでも圧倒的なシェアを占めています。しかし、グローバル市場での存在感が統合前に比べて飛躍的に大きくなったことにより、遵守すべき貿易コンプライアンスの範囲も大幅に拡大しました。半導体関連の規制も急速に拡大しています。規制対象の多くは半導体の製造設備関連のため、素材メーカーの当社にはさほど影響は大きくないと考えていましたが、今後の変化を注視しておく必要があります。
現に、ロシアによるウクライナ侵攻や、米中関係悪化、中東における紛争激化などに伴う制裁法など、各国の安全保障政策の強化や地政学的リスクの増大による様々な影響を受けています。こういった状況下でビジネスを継続・成長させるためには、各国の法令や制裁対象者リストなどを常時注視し、迅速に対応することが欠かせません。しかし、各国の法令や制裁対象がこれまでにないペースで目まぐるしく変化する中にあって、これまで利用していた輸出入管理システムでは、十分に対応できないことへの懸念が高まっていました。村上:加えて、レゾナックにはもう一つ、システムの一本化という大きな課題があります。経営統合から1年以上たった今も旧昭和電工、旧日立化成が使っていた輸出入管理システムを併用、業務ごとに使い分ける状況が続いています。現状、特にトラブルがあるわけではありませんが、これからレゾナックとしてさらに事業を安定的に継続・発展させていくためには、業務効率化の面からも、リスク対応の面からもシステムの統合が喫緊の課題となっていました。また、レゾナックにて今後統合される基幹システムと輸出管理システムの連携も大きな課題の一つです。こういった課題を解決すべく、複数のシステムを比較検討した結果、採用したのがトムソン・ロイターのONESOURCE Global Tradeです。
経営統合に伴うシステム統合+グローバライゼーション
第2部
株式会社レゾナック 法務部 安全保障輸出管理グループグループリーダー 前川 麦 様
株式会社レゾナック 法務部 安全保障輸出管理グループプロフェッショナル 村上 真人 様
藤井:作業効率性向上、コスト削減、リスク管理、法令遵守、規制への対応など、貿易コンプライアンスを強化するための機能が豊富に網羅されている点はもとより、以下のような点も決め手となり、採用を決めました。
• 充実のサポート体制
導入前はもちろん、導入後もコンサルティングのような業務のあり方の提案や運用サポートが受けられる。とくに当社のような会社統合により、様々な業務、システムを統合する必要がある状況において、当社が抱える課題に親身になって対応してくれる姿勢が非常に心強かった。• 導入・管理コストの抑制
SaaS(Software as a Service)型で物理的なサーバが不要なので導入や環境維持(OS, DB, ミドルウェア、維持、更新)のコストが大幅に抑えられる。IT部門の運用の負担軽減が大きく期待できる。
• グローバル・トレード・マネジメントの知見、実績
すでにグローバル市場で広く活用されているシステムのため、海外のステークホルダーからの信頼を得やすい。導入後は海外のグループ企業での使用も想定しているため、英語を始めとする多言語での対応が可能な点も評価した。
現在は2025年度中の運用開始を目指して、週に2回、トムソン・ロイターの担当者とミーティングを持ち、自社に合わせたシステムの導入作業を進めています。トムソン・ロイターの担当者は、貿易コンプライアンスやそのIT化についてのグローバルな知見がとても豊富です。そのため、単にこちらの意見や要望を伝えるだけでなく、トムソン・ロイター側から様々な提案やアドバイスがもらえるので、とても助かっています。
強力なグローバル・サポート体制と知見を活かしたカスタマイズ提案
高野:お客様に合わせたシステムのアレンジ・導入作業はトムソン・ロイターの得意とするところです。レゾナック様の場合は、目の前の課題を解決し、ITプラットフォームに実装するだけでなく、既存の2つの輸出管理システムを統合すること、さらに基幹システムと連携すること、将来的には海外拠点にロールアウトし、グローバルでコンプライアンスをマネジメントしていくという成長戦略が明確に描かれています。このため、トムソン・ロイターとしてもそれら戦略の実現をサポートすべく、日本国内外の様々な専門家を集めたチームを編成してプロジェクトにあたっています。貿易コンプライアンスの外部環境は今後も大きく変化することが予想されるため、トムソン・ロイターとしても引き続きグローバルでの知見や最新情報の収集に努め、コミュニケーションを密にしたご提案に注力していきたいと考えています。
広瀬:その意味で私たちトムソン・ロイターのゴールは、システムの導入そのものではなく、導入後にお客様が成功を実感できることです。状況によっては、お客様の海外拠点とのコミュニケーションにおいて、現地の者が対応するといった事例もあります。総じて、お客様に安心していただけるようなサポートを目指しています。より戦略的な目線では、全世界の拠点で一つのシステムの下、リアルタイムに情報やデータを活用できるしくみ、運用が整えられるまでご支援し、業務の正確性と効率性の向上を実感していただくことを目指します。これにより、お客様が浮いた労力や時間で、サプライチェーン全体のオペレーション最適化など、これまで集中的に取り組むことが難しかった業務に注力できる環境の実現を全力でサポートしてまいります。
藤井:頼もしいですね。実は先日、中国拠点に対して仕様の確認で少し細かな説明、相互理解が必要になった際、トムソン・ロイターさんに相談すると、すぐにトムソン・ロイターの中国スタッフの方が現地できめ細かく、もちろん中国語でサポートしてくださりました。当社の中国拠点としても、膝詰めによる話し合いができて、とても理解を深めることができたようです。まだシステム自体はローンチしていませんが、早くもトムソン・ロイターのグローバルなサポート体制の優秀さを実感しているところです。
充実したサポートに加え、コスト削減効果にも期待
―数あるシステムの中で、ONESOURCE Global Tradeを選んだ決め手を教えてください。
株式会社レゾナック 法務部 安全保障輸出管理グループ
プロフェッショナル 藤井 真二郎 様
「AI」活用を視野に、輸出入管理体制刷新のパートナー
―現在、システムのカスタマイズを進めているということですが、特に実現したい機能やトムソン・ロイターへのご要望がありましたら、お聞かせください。
村上:現在、ロードマップに従ってカスタマイズの議論を進めていますが、トムソン・ロイターからの提案が非常に有意義で、いろいろな気づきをもらっています。私たちも既存のやり方に固執せず、必要に応じて社内のルールを見直すことも含めて、柔軟に対応していきたいと考えています。その意味でトムソン・ロイターは私たちレゾナックにとって輸出入管理体制刷新のパートナーです。長いお付き合いになると思いますが、引き続き、忌憚のないご意見をお聞きしたいと期待しています。
前川:AIの活用は、ぜひ積極的に進めていただきたいですね。現状でもすでに入力ミスを自動検知する機能がありますが、加えて懸念度が高い品目の、販売量の変化などをデータ解析して懸念度の増大を把握できるようなシステムができると良いですね。また、法令の変更があった際に予想される影響や、適切な対応や予防法をAIが自動提案してくれるような機能が追加されることも期待しています。
広瀬:貴重なご意見をありがとうございます。トムソン・ロイターでは「Content-driven and AI Technology Company 」として、AI関連分野への投資を年間1億ドルほど投じる方針で、AI関連サービスの開発に取り組んでいます。近い将来、国際貿易管理ソリューション「ONESOURCE Global Trade」においても、AIを活用した機能をご提供できる見込みです。レゾナック様のシステムにも必要に応じてAI活用をご提案していきたいと考えていますので、引き続き、ご意見・ご要望をお聞かせください。
高野:我々トムソン・ロイターのソリューションは、皆様のご意見・ご要望をもとに常にエンハンスメント(機能改善)を続けています。その意味で、ONESOURCE Global Tradeも決して「完成した」ソリューションではなく、常に進化を続けるソリューションです。今後、グローバル貿易コンプライアンスを取り巻く環境がいかに変化しようとも、常に最適な技術を駆使して、レゾナック様にとってベストなソリューションをご提供することに邁進してまいります。そして我々の取り組みがシステムを活用した貿易コンプライアンス強化のロールモデルとなること、その先には自由で公正な国際貿易の発展に貢献できることを使命としてまいります。どうぞ、引き続きトムソン・ロイターのソリューションにご期待ください。
~トムソン・ロイター「ONESOURCE Global Trade」導入事例~
